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- ゴークラン(Gauquelin)データ -

占星学の世界にはゴークラン・データと呼ばれる一連の調査データが存在する。
多分、このページに訪れた方は常識として知っている知識であろう。
世界的には「これを理解していなければ、20世紀後半以後の占星学に関係する人間としては信用するに値しない」とさえ判断できるほど重要なものとされている。
いわばモグリの自称占星術プロを判断するリトマス試験紙の役目を果たしている。

このデータは、わが国の一般的な書店で手に入る大衆的な占星術の出版物のような運勢やホロスコープの判断方法を解説したものとは異なり、出生時の天体と人間の属性の一部(いわゆる性格/職業)との間になんらかの関係が存在することを統計的に示しているに過ぎない。占星術による運勢解読の手法については何も語ってはいない。
それにもかかわらず、わが国では、これを占星術の正しさを示す証拠として扱っている占星術師/占星術研究家の発言も多い。だが、筆者の見るところ、このデータを正しく理解している占星術師/研究家は非常に少ない。

このデータを理解するには基礎的な統計学と天文学の知識が必要である。
わが国の占星術関係の出版物を書いている占星術師/研究家は科学的な知識/訓練の乏しい者が大部分を占める。そのために読者もまたそれらの詳しい説明に接する機会がない。 ここでは、それを補うために主に「占星術―科学か迷信か」アイゼンク/ナイアス共著:誠信書房を参考にゴークラン・データについて解説する。
(2009-8-16記)

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職業は文化の影響を受ける(2009-8-27記)
これはゴークラン・データであれ、占星学であれ同様の見地に立っている。この意見を占星術に対する批判としてあえて主張するならば、批判の対象はこの見解に同意しない占星術師に向けられたものとなる。
全てをホロスコープに還元する占星術原理主義者は批判されてしかるべきである。「占星術は人生の全てを解明する」という主張は占星術原理主義者のものであり、ゴークラン・データに対しては的外れである。
占星術に対するこのような混乱した批判は、占星術原理主義者がゴークラン・データを引き合いに占星術の擁護をすることによって生じる誤解に基づいている。

天体以上にその他の影響が強い(2009-8-30記)
ゴークランの研究は教育が業績に対して大きな影響を与えていることも明らかにしている。これはアイゼンクや、石川源晃らも指摘している。
ゴークラン・データが教育の影響を無視しているとする批判は、このことを理解していない。例えば医学アカデミーのメンバーや医師は専門教育を受けており、科学者などゴークラン・データで分析されたその他の専門家もそれぞれの分野で専門教育を受けている。その条件の上でで天体の位置に差が出るかを調べたのである。
この場合、同じフランスの医師の間に教育上の差があるとは考え難い上に、さらに業績の劣る専門家以外に、専門教育を受けていない普通の人々を対照群として用いた場合にも、天体効果は有意な結果を示している。業績と専門教育と天体効果をまとめると次のようになる。

 優秀な医師それ以外の医師普通の人々
専門教育有り有り無し
天体効果××
結論:同じ専門教育を受けた医師グループの間に業績と関連して天体効果が見出される。

コントロール(対照群)の問題
上記の説明と重複するが、コントロールの重要性を指摘する意見も多い。コントロールとは分析の対象になった変数(EX.業績/性格/教育)以外は同一条件にすることである。
ゴークラン・データの実例としては、専門教育を受けた医師の中で業績の違いが天体の位置の違いとして表れた。それに対して、普通の人々と劣った専門家の間に存在する専門教育の差については、天体の位置の違いとして現れなかった。
この場合、天体位置の差は専門教育を受けた場合にのみ表れている。つまりホロスコープの違いは同じ専門教育を受けた場合に成り立つ。しかし専門教育を受けてない場合は差がない。このような判断が、コントロールによって可能となる。
また、ゴークラン・データではその他の変数もコントロールがなされていることが明らかにされている。分析結果は、その条件で業績/性格と天体の位置が関係していることを示している。
さらに、いわゆる性格との関係、両親の影響が考慮され、天体の位置は遺伝的要因に対する影響として示唆されている。教育などの環境要因は別の変数として区別する必要がある。(2011-05-25記)

業績と教育の影響
上記の内容は、ホロスコープだけが業績を決めて決める要因ではないことも示している。時間の流れは「専門教育を受ける」→(ホロスコープによる差が)業績に現れる。
ホロスコープは素質を示すかもしれないが、決して業績(結果)を示すものではない。素質を開花させる専門教育(努力)がともなってこそ、業績(結果)が生まれという当たり前のことである。
決して、運命とか運勢とかの神がかった怪しげな話ではない。(2011-05-29記)

文化的環境の影響
この話から次のことも考えられる。両親や家庭の雰囲気が文化的で、専門的な教育に理解があれば、素質を伸ばす多くの支援を受けられる。それに反してそのような環境に恵まれていない子供は、素質を伸ばすが少ない。それが業績に反映する。実際の調査では両親の教育水準や収入と子供の教育環境とは相関していることが明らかになっている。教育が大切と言うことは、どんな教育者と出会うことができるかも重要である。このように業績は単一の要因で決まるものではない。(2011-08-12記)

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現代の占星術
時代の変化に伴い、占星術を支える世界観と学問的背景も変化してきた。古代の世界観では地球を中心とした天動説によって宇宙の運動が考えられていた。ホロスコープもその時代の計算方法で行われていた。現代ではホロスコープの計算は現代の天文学によって行われている。したがって「占星術は天動説だからで間違っている」という意見は、誤解に基づく不当なものである。(2011-06-3記)

現代の計算法
現代のホロスコープは現代の計算法で作成される。この計算法は、天文学以外にも数学、物理学、測地学、光学、化学など現代の総合的な知識と技術に支えられている。これは天体観測と望遠鏡を考えただけでも分かる。したがって「ホロスコープの理解に必要な知識は、占星術以外には天文学で十分である」という意見は無理解に基づいている。(2011-06-14記)

社会的な業績
ゴークラン・データは現代の計算法によりホロスコープと業績との関係を研究したものである。業績は社会の仕組みの中で評価され、ホロスコープと業績との関係は統計学により計算される。したがってゴークラン・データを占星術に利用するためには、さらに、ある程度の社会学的な知識と統計学的な理解が必要になる。(2011-07-04記)

統計学的な知識
ホロスコープは、サイン、ハウス、天体など多数の要素で構成されている。そのうえ、統一された基準も検証も無い状態で新たな要素が次々と加えられていく。そのため統計による最初の判定の対象は、多数のホロスコープ研究家が共通して採用する基本要素である。したがって「ゴークランやアイゼンクは占星術をよく知らない」という意見は統計学の検証手順を知らない無知に基づく不当な意見である。(2012-10-17記)

的中率の放棄
「占星術には的中率を求めない」と宣言しているグループが居る。彼らは占星術の各種の技法が未来予測には役立たないと認めてしまっている。これは敗北宣言意に等しい。どんな技法であれ、その効力を検証して利用可能な適用範囲を明らかにすることは可能である。それは困難な作業である。しかし、その作業を放棄した時点で、専門家としての敗北である。(2012-11-22記)

的中率の検証
占星術の専門家は、経験的に的中率の高い技法についての知識を蓄積している。その知識には、それぞれの技法が高い的中率を示すための必要となる条件についても含まれる。したがって、適切な統計分析を行い占星術の技法の有効性を科学的に裏付けることは可能である。ただし占星術の経験則に含まれる必要条件を見極めることは難しい。それは社会に流布する多くの占星術が的中率を放棄した「ノイズにまみれた」こじつけの解釈を蔓延させているからである。(2012-11-25記)

法則の必要条件
このような状況においては、占星術の技法を検証する前にノイズを排除することが必要になる。筆者の知る限りにおいて,占星術に現代的な裏づけはほとんど、あるいは全く存在しない。したがって土台と成る部分から検証するのが手順である。ゴークランやアイゼンクはそれを行ったのである。もし占星術の経験則に,現代的な意味での根拠を含む,的中率を証明する必要条件を見極めた情報が流通しているなら、それを検証すれば良いのである。しかし、占星術の専門家を自称しながら的中率を放棄している者に、それを見極める能力を期待することはできない。(2012-12-5)

経験則の検証
現段階の占星術において,ノイズを排除するのはそれほど難しいことではない。なぜならノイズの影響を考慮する必要性が大きい細かな技法は‐占星術の経験則として整備されておらず‐検証の対象にならないからである。たとえて言えば、メンデルの遺伝の法則の実験を現代で再現するような段階である。それが積み重なって占星術の知識が正確になるにつれて、個々の経験則が成立するための必要な条件が明らかに成っていく。現段階でやるべきことは,まず,現代の科学的手法で確認できる再現性を確保することである。(2012-12-19)