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メール配信に対する生体リズム利用による登録率向上効果
概年概日の複合リズムが活動期にあたるユーザはメールに対する登録率が高い
2009年4月3日の実験
- ●調査報告の結論
- 概年概日の複合リズムである生体リズム値の高いユーザは低いユーザに比べメールに対する登録率が高い(可能性がある)
- 調査の目的
- ・調査の動機
- 生体リズム(*1:)の効果をWEBアクセス以外でも確認するために、メール配信による調査を実施した。
- ・調査対象
- B社の携帯サイトの通販会員10,000人。男女の比率は女性が圧倒的に多い。(有効データにおける男女比は男性504人,6%:女性7762人,94%)
- ・調査の焦点
- メール配信時刻に生体リズムが活動期にあたるユーザとそれ以外のユーザとの間でメールに対する登録率に差が有るか?
- 調査方法
- ・調査対象の生年月日による抽出
- B社の通販会員10,000人から、2069年などの生年月日データの異常値と、保護者によるアクセスが多数含まれると予想される小学生以下(生年月日1997/01/01以降)のデータを取り除いた。
- ・郵便番号による抽出
- 郵便番号による都道府県の区別が不能なデータを取り除いた。
- ・調査日時
- 2009年4月3日正午、いっせいにメール配信を行った。
- ・調査項目
- 生年月日、登録地の郵便番号、配信日時、登録日時。および生年月日、登録地緯度経度、配信日時から算出した生体リズムの振幅。(アクセス日時も収録したが調査では除外し、登録日時のみ使用した。)
- ・仮説(説明追加2025/08)
- 「生体リズムの振幅ゼロ以上の登録者数の上位50%は振幅ゼロ以下に比べアクセス数が多い
- ・説明
- 事前研究により、「生体リズムの第3調波の振幅が高い場合(ピーク時の±2%/波長)」が想定できる。時間に換算すると約±10分(24H÷3HN×0.02=9.6min)
- 調査結果
- ・調査対象の特性
- 生年月日等の条件により取り除いた無効データでは、調査対象となった有効データより登録率が約1%高い。アクティブ会員はその他の会員に比べ登録データが不正確である可能性が高い。
- ・生体リズムの効果
- 配信時刻から1週間後まで登録を受け付けたが、生体リズムの効果を確認するために(誤差を考慮し)配信の1時間後までを調査範囲とした。
- ・生体リズムの振幅の算出時刻
- 生体リズムの振幅の算出は、調査範囲の中間である配信後30分(2009-4-3,12:30)とした。
- ・生体リズム
- 実験群を選び出す生体リズムの振幅は40~60の範囲になるように正規化し、50以上を実験群とし,登録データ件数を等分し50未満(実測下限は48)を対照群とした.実験群は,登録人数が半分になるように生体リズム値が50以上~53未満(中位F群55人)、53以上~(高位G群55人)の2つのグループに分割して集計した。
- ・登録割合の比較
- 実験群は生体リズムの中位にあるグループFと高位にあるグループGとした。合わせて4295人、対象群は3971人で、登録者と登録率は,実験群で110人,約2.6%、対照群で77人,約1.9%であった。
3分割
| 生体リズム値 | 対照群E群50未満 | 中位F群50~53 | 高位G群53以上 | 小計 | 合計
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| 配信数(人) | 3971 | 2502 | 1793 | 4295 | 8266
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| 登録数(人) | 77 | 55 | 55 | 110 | 187
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| 登録率(%) | 1.9 | 2.2 | 3.1 | 2.6 | 2.3
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- ・結果
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- 帰無仮説
- 実験群の生体リズム高位グループ(G群)の登録率は対照群(E群)と差がない
- 結果
- 生体リズム値の高位G群は対照群(E群)との間に有意差があり(p=0.008),登録率向上の効果は平均値に対して約1.36倍,対照群に対して約1.58倍となる。
- 参考1
- 生体リズム値50未満(対照群:E群)
生体リズム値50以上~53未満(中位F群) 生体リズム値53以上(高位G群)の3グループでは有意差が有る。(p=0.028)
- 参考2
- 実験群全体を対照群と比較した場合,有意差は無い(p=0.057)
- 考察
- 結論(生体リズムの可能性)
- 帰無仮説に当たる対照群(E)と生体リズム値の高いグループ(高位G群)では有意差を見出した.
- 生体リズムの影響範囲
- 参考2として調べた「実験群全体と対照群の比較」では有意差を見出していない.
ただ、生体リズム値が高い場合にのみ影響が表れることは事前調査から予想されたことである。
本件では(実験群の生体リズム値高位者50%に含まれる登録者の範囲である)生体リズム値が53以上に該当する場合に,対照群との間に有意差(p=0.008)を見出した.この結果により,生体リズム値が高い場合,人間の行動に影響を与えている可能性を確認した。
- ・現在地情報(*2:)
- 以前の調査では7%であった平均値に対する効果が今回の調査では36%と5倍以上の値が出た。これは少数データによる誤差であるのか、以前は東京で代用した現在地情報を都道府県別にすることにより精度が高くなったのかは、このデータからは不明である。しかし、生体リズムの影響が有るとすれば、生体リズム値が緯度経度に依存する性質上精度向上はほぼ必然の結果と考えられる。
- ・男女比*3:
- あるいは、今回のデータでは女性が大部分を占めるので、もし生体リズムの効果が女性のみ特徴的に反応するリズムに基づいたものであれば、それが原因で男女の割合が異なる以前の調査より高い効果が出た可能性も考えられる。
- まとめ
- ・メール配信に対する登録率向上効果
- 生体リズムの位相の違いを利用することでユーザの登録率が高くなる可能性を確認した。
- 集計データ
- 配信数
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- A:配信総数
- メール配信を行った総人数10,000人
生年月日の範囲(1970/01/01~2069/12/31)
分析対象年月日(1970/01/01~1996/12/31)
配信総数の中で、2009年4月3日以降の生年月日を登録した異常値ユーザと、保護者によるアクセスが多数含まれると予想される小学生以下(1997/01/01以降)の生年月日のユーザを取り除いた.
- B:有効生年月日データ
- 有効生年月日の範囲に含まれる人数は8267人。
- C:有効配信データ
- さらに郵便番号による都道府県の区別が不能なデータ1人を除いた有効配信の人数は8266人(男女比は男性504人,6%:女性7762人,94%)
- D:期限内登録数
- 配信日時から1時間以内に登録を行った人数187人
- E:生体リズムの活動期に該当しない人数(対照群:E群)
- 集計時刻の中間点(12:30分)における振幅50以上に該当しない人数は3971人
- F:生体リズムの中位活動期に該当する人数(F群)
- 有効配信の中で集計時刻の中間点(12:30分)における振幅50以上~53未満に該当する人数は2502人。(生体リズムの振幅の範囲は40~60)
- G:生体リズムの高い活動期に該当する人数(G群)
- 有効配信の中で集計時刻の中間点(12:30分)における振幅53以上に該当する人数は1793人。(生体リズムの振幅を40~60の範囲に正規化)
- 登録数
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- A:登録総数533人
- メール配信によりランディングページにアクセスし登録を行った総登録人数
- B:有効登録者数430人
- 有効生年月日の範囲に含まれる登録人数
- D:期限内登録者数187人
- 配信日時から1時間以内に登録を行った人数
- E:生体リズム活動期に該当しない登録者数77人(対照群:E群)
- 集計時刻の中間点(12:30分)における振幅50未満に該当する人数
- F:実験群の登録者を二等分(55人)する生体リズム値を閾値として生体リズム活動期の中位に該当する登録人数55人(F群)
- 有効配信の中で集計時刻の中間点(12:30分)における振幅50以上~53未満に該当する登録人数。(範囲は40~60)
- G:実験群の登録者を二等分(55人)する生体リズム値を閾値として高位に該当する登録人数55人(G群)
- 有効配信の中で集計時刻の中間点(12:30分)における振幅53以上に該当する登録人数。(範囲は40~60)
- 登録割合
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- D:全体の中での登録人数2.3%
- 有効配信の中で配信日時から1時間以内に登録を行った人数の割合。
- E:活動期に該当しない登録人数1.9%(対照群:E群)
- 集計時刻の中間点(12:30分)における振幅50未満に該当する人数の割合
- F:生体リズムの中位に該当する登録人数2.2%(F群)
- 有効配信の中で集計時刻の中間点(12:30分)における振幅50以上~53未満に該当する登録人数の割合。
- G:生体リズムの高位に該当する登録人数3.1%(G群)
- 有効配信の中で集計時刻の中間点(12:30分)における振幅53以上に該当する登録人数の割合。
帰無仮説に対するχ自乗検定はp=0.008で,対照群E/高位Gの間には有意差がある。
| . | A | B | C | D | E | F | G
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| 配信数 | 10,000 | 8267 | 8266 | 8266 | 3971 | 2502 | 1793
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| 登録数 | 533 | . | 430 | 187 | 77 | 55 | 55
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| 登録割合 | 5.3% | . | 5.2% | 2.3% | 1.9% | 2.2% | 3.1%
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| 効果 | . | . | . | 1.0 | 0.86 | 0.97 | 1.36
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- 補足
- 注*1:生体リズムの振幅
- 事前研究で見出した概年リズムと概日リズムの複合位相によって異なるWebアクセス率を予測した値である。‐参考文献「特許文献‐特願2009-026203」
- 注*2:現在地情報
- 概年概日リズムは当日の日の出の代わりに、誕生日の日の出に対する地球の自転による現在地の位相差で表されている。‐参考文献「特許文献‐特願2009-026203」
- 注*3:男女比
- 月経リズムのように男女による生体リズムの違いがあり得る。
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